肝臓病は、健康診断では見つからない?
今回の「ためしてガッテン」は、肝臓病だった。
近年、健康診断では見つからない肝臓病がある事が分かってきた。
で、ある日、突然『肝硬変』『肝臓ガン』を宣告されてしまう。
こういうのを「隠れ肝臓病」だというが、全国で200万人から300万人は、そういう隠れ肝臓病じゃないかと推定されている。
健康診断で「問題なし」という判定が出ても、お酒を飲まなくても、実は肝臓病になるんだという。
一体どういう事なのか?肝臓病についての最新情報だ。
お酒を飲まないのに肝硬変ができてしまう。
その原因は、ウィルスだった。
肝臓は、まず肝炎になる。
肝炎というのは、肝臓が炎症を起こす状態だ。
ウィルス性肝炎というのは、ウイルスが肝臓に入って起こるのだが、何度も炎症を起こしているウチに肝硬変になる。
肝臓は強い臓器なので、肝炎になった時点では、それも問題はない。
しかし肝硬変の7割はウィルスが原因なのだという。
肝臓ガンの9割もがウィルスが原因なのだという。
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肝炎ウイルスがうつったのは、集団予防接種?
BCGやツベルクリンなどの予防注射をした人は、肝炎ウィルスの感染の可能性があるという。
その原因は、注射針の使い回し。
消毒していても、B型肝炎は感染力が強いので、注射針をいくら消毒していても、伝染するんだそうだ。
集団予防接種では、しっかり毎回消毒していたとしても、感染者のあと6人くらいは感染している可能性があるという。
集団予防接種で注射器の使い回しが無くなったのは、実は1988年のことだという。
注射針は使い捨てになったが、注射器は使い回しで、それでも肝炎になることがわかってきた。
なので1988年に注射器ごと、使い捨てにするように法律が変わったのだ。
そう言うわけだから、20歳代の人でも、肝炎ウイルスに感染している可能性があるわけだ。
(もちろん食べ物からも移るが)
健康診断で、肝炎ウイルスが見つからない理由
肝炎ウィルスは、10~20年たつと肝硬変を引き起こす可能性が高い。
肝硬変になると、10年くらいでまた肝臓ガンに進行する可能性が高い。
だから肝炎ウィルスに感染しているかどうか、まず見つけないといけない。
ところが肝炎にかかっても、普通の健康診断では分からない。
というのも普通の健康診断では、肝炎にかかったときに、免疫が作る酵素などの残骸を測定する。
ところが肝炎ウィルスの中には、免疫に気づかれずにじっと生き続けるモノがある事が分かってきた。
そう言う人の場合は、健康診断でも数値が分からないので、肝硬変になるまで気が付かずに生活する事になる。
ただ現在は、『肝炎ウィルス検査』というのが受けられるようになった。
通常の健康診断でも、GPT数値が30を超える数値の場合は、肝臓に何らかのトラブルがある事が分かってきた。
治療も、インターフェロン治療の効果が出るようになってきたので、一生に一度でも良いので、肝炎ウィルス検査をする必要があるという。