骨粗鬆症でないのに、骨折するのはなぜ?
今日のためしてガッテンは、謎の骨折についてだった。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)でもないのに、なぜか大腿骨を骨折する人が増えている。
大腿骨というのは、太股のところの骨。
膝から腰をつないでいる、太い骨だ。
ココの骨頭が折れると、半数は介護が必要になると言う。
なぜこの骨が折れるのか。
折れる直接の原因は転倒だが、整形外科の学会でも、転倒でなぜ折れるのか、長らく謎だったという。
しかも折れた人を調べてみると、骨がスカスカになる骨粗鬆症とは限らないという。
今回は、この謎に迫る。
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フジタさんの骨折の謎
登場したのは、フジタさん。
大腿骨を骨折したのは、低い柵を越えようとした瞬間だったという。
他の人がすいすい越えていくような低い柵。
なぜ自分が転んだのか、それすらよく分からなかったそうだ。
左足から柵をゆっくり越えて、右足をハードル走のように上げたところ、そこで足を引っかけて転倒したという。
右腰のところから地面に落ちたらしい。
こういう風に側面、斜め後ろに転んだとき、大腿骨の一番骨盤に近い、細くなったところに衝撃が集中し、ココが折れてしまったのだ。
体の中で一番太くて丈夫な大腿骨だが、ココが折れると大変なのだ。
年配者はなぜ骨折しやすいのか?
若者で、この部分を骨折する人は少ない。
それは、ココに衝撃が集中するような転び方をしないからだという。
番組では、ワニたたきゲーム(ワニワニパニック)で、若者と年配者の反応速度を調べた。
そうすると、0.26秒の差があった。
この差が実は、転ぶときに姿勢を整えるよりはやく危険な形で転倒してしまう原因らしい。
つまり若いウチは、予期せぬ状態になっても、素早く対応がとれるのだけれど、それが間に合わなくなるのだ。
ところが、ある老人ホームでは、ワニたたき名人が若者同様にワニをたたくという。
年齢はなんと90歳のおばあさん。
2年前は殆どたたけなかったのだが、2年後はビックリするくらいのスピードでたたいていた。
つまり訓練次第で、素早い対応は取り戻せるのだという。
変形性ひざ関節症や腰痛にきづかない
人間には、メカノレセプターという機能がある。
これは自分の身体の動作をコントロールしたり、どういう状態か認知するための機能だ。
手を挙げたら、どれくらいの高さに上がっているか分かる。
足を上げたら、どういう状態だか分かる。
こういう機能だ。
ところがある病気を持っていると、ココにずれが生じる。
たとえば、フジタさんは、変形性ひざ関節症だったのだ。
ところが自分では、よくわかっていなかったらしい。
他にも腰痛などがあって、自分が思っているほど動けないこともある。
普段から座って靴下をはいている。
階段を上がるときに、手すりを必ずもつ。
こういう人は、要注意。
太極拳や体操などをして、この差を埋めないといけない。
番組では最後に、椅子に座ってできる「ゆったり太極拳体操」を紹介していたが、合気道などでやる「舟こぎ運動」のような運動だったね。